分かったつもりの印刷用語

Trapping
Trappingという言葉は印刷用語で本来の意味はオフセット印刷において、先刷りインキの上に後刷りインキが重なっていく状態を「トラッピング」といっていました。しかし最近ではDTPの中でカラー処理機能に「トラッピング」という言葉が使われ、切り抜きとか毛抜き合わせの意味としてもとらわれており、カラー製版としての意味は絵柄を重ねて印刷する場合に絵柄の周囲に白い隙間が出ないように処理する機能を「トラッピング」と呼んでいます。またトラッピングは印刷機の見当ズレを目立たなくする技術ですが見当ズレ自体を修正するものではありません。

トラッピングには重ね刷りをする色が下地の色と補色関係にある場合は抜き合わせ処理を行い、この抜き合わせを行うと印刷時の紙の伸縮や印刷見当ズレのために、絵柄の周囲に白輪郭が生じる事から、これを防ぐ方法として下地の白抜き部分を細くするチョークトラッピングと、重ね印刷の文字や絵柄を太くするスプレッドトラッピングがあります。

そしてこのトラッピングを適用するには大きく分けて3種類の方法があります。
まずは伝統的な手法でネガフィルムのオブジェクトを写真光学的にチョークあるいはスプレッド処理する事によりトラップを手動で生成する方法があります。しかしながらDTPのデジタルアートワーク発展により、この方法では多くのジョブに対して対応しきれないでしょう。

次にアプリケーショントラッピングといわれるものがあります。これは現在もっとも一般的に使用される方法でレイアウトアプリケーションのQuarkXPressやInDesign、Illustratorなど、様々なフロントエンドアプリケーションからドキュメントをRIPに送信する前にアプリケーション上でトラッピングオプションの設定を行うことができます。これは隣接するカラーのオーバーラップ(オーバープリント)やオブジェクトの追加、ストローク等により行います。

これらのアプリケーションからは基本的なトラッピングの設定を行うことはできますが、効率的ではなく、どんなジョブにも適しているとはいえません。またトラッピング専用アプリケーションを使用すれば、ベクトルベース、ビットマップベースどちらのトラッピングの設定する事ができます。

しかしながら、この方法でも制限がそれぞれに存在し、トラップ値を算出してからポストスクリプト情報としてのトラップを含めたポストスクリプトファイルをRIPに送信して処理を行います。
最後はRIP上でトラッピングを行う方法です。

RIP上でトラッピングを行うことにより、トラッピングの工程はフロントエンドアプリケーションからRIPへ移行され、ジョブは1つのステップで処理する事ができます。すなわちRIPへトラッピングコマンドを含むポストスクリプトファイルを送信するだけで簡単にドキュメントに対しトラッピングをかけることができるようになります。

しかしこちらはプリプレスメーカーから供給されるRIPにオプションとして搭載するため非常に高価であるため専門的で一般的ではありません。

また、トラッピング自体、アナログの製版工程からフィルムセッターを経て現在のCTPとなり、最新の印刷機の性能をみていると見当精度も非常によくなってきているので必要ないのではという意見も一部ではあります。もし、皆さんがトラッピングという言葉をすでに知っていたとするならば見当ズレで苦しめられたご経験をお持ちであることがわかりますね。

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